
雨の中のコーヒーのお話。
近所に、古いコーヒー屋がある。カフェではなく、その名の通りコーヒーを売るお店。
おじいさんがひとりでやっていて、小さな茶色い犬(マルチーズ、たぶん)が店内をちょろちょろしているのが外からもわかる。いつ営業しているのかも微妙だし、建物もふるくお世辞にも清潔そうには見えないけれど、そんなところにも惹かれ、ずっと気になっていた。
そして今日、うちのコーヒーが切れてしまった。
さらに都合のいいことに今日はオフ。
ふとそのお店を思い立ち、ちょっと覗いてみようと、雨の散歩がてら行ってみた。
ガラス扉に近づくとマルチーズがくるくるまわってきゃんきゃん吠えている。どうしようかと思っているとおじいさんがでてきた。
ここって、ドリップ用の、コーヒーを売っていますか?
卸しているだけなのかもしれないし、個人用なんてないのかも、と思っていたからとりあえず尋ねてみた。
しかしおじいさんはあっさりと、
ありますよ、どうぞお入りください
といって、中へ入れてくれた。
中といっても、ドアから一歩入って待つほどのスペースしかない。
その空間は、外からみてなんとなく想像はついていたけれど、想像以上だった。
数種類のコーヒー豆の入った大きなガラス瓶が数個、
焙煎前のうすみどりの豆の入ったガラス瓶が数個、
豆を煎ったり挽いたりするための機械類、
壁と窓際にかけられているいくつものカップとソーサー、段ボール箱、あとなぜか工具がたくさん、
散らかったテーブルの上には作業中だったのだろうと思われる部品たち、カップ、タバコ。
そんなものものがごちゃごちゃと狭いスペースに散らばっている。そして壁には何枚も、コーヒー農園のタペストリーや写真、かわいい麻袋やなんかがかけてある。
すばらしい。
おじいさんは私に好みを訊いてくれ、とはいっても私は酸味が少ないもの、というくらいにしか自分の好みを把握していないのだが、苦みのがいいですかね、といってインドネシアのコーヒーを選んでくれた。それを挽いてくれながら、挽いたときにでる薄い殻をちゃんととってあげますからね、変な苦みがでないように、といっていくつかの過程をふんでいた。
そんな作業の傍ら、ぽつぽつと、アフリカやアジアや南米の、コーヒーの話をしてくれた。ブラジルにもしょっちゅう買い付けにいくらしい。細身で薄いブルーのシャツを着た、白い髪のおじいさんは控えめな話し方と笑顔で、とても素敵だった。
いつの間にかマルチーズは足元の汚れたクッションで休んでいる。
挽いてくれた豆は「自家焙煎」と書かれた白い紙袋に入れられてベージュのラベルを貼られ、いい匂いを放っていた。200gのしあわせ。
今はちょっと種類少なかったね、またおもしろいのが入ったら来たらいい、ここで飲ませてあげますよ、と言ってくれた。
お店をでると雨はやんでいた。
いい匂いの小さな袋をもって、予想以上の素敵な出会いに、にやけながら帰った。
erico
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マンゴーを家で食べたことありますか?
アボカドみたいな形で、アボカドみたいに真ん中に種があるやつです。
アボカドを切る時は、真ん中に包丁を入れて、そのままスルーと包丁を回していけば、
パカっと種の所で二つに分かれます。
けれど、同じように見えるマンゴーは、この切り方をすると、「あれれれれ?食べるところないじゃん!」
「種が取れないじゃん」となります。
日本ではあまり買って食べたことのないマンゴーだけれど、アメリカのマザーが好きなので、
アメリカにいた時はよく食べました。マンゴーはそのま食べるのもおいしいけれど、
サラダに入れてもおいしいです。
アメリカンマザーから教えてもらったマンゴーの切り方。
真ん中に包丁を入れるのではなくて、真ん中にある種の位置を考慮しながら、
種に当たらないようにスレスレで量端から3等分になるように切ります
1つのマンゴーが、量端の2つと種の部分との3つにわかれます。
そうすると、無駄なく、おいしく、食べることができるはずです!!
このことから学んだこと!!
「物事のやり方ってあるんだな」ということ。
適当にだって、マンゴーを食べることはできるけれど、アボカドみたいに切ったマンゴーは
食べる部分があまりなかった。
でも同じマンゴーでも、切り方を変えたら、食べる部分がたくさん残った。
ちなみに、マンゴーは、シャーリー・マクレーン(著書『アウト・オン・ア・リム』が有名)によると、
パワーフードのようです。バランスがとても良い食べ物とのこと。(『カミーノ』より)
マンゴーが家の庭にあればいいのにな。
との
フォトブックをつくりました。
世界の記憶を集めた一冊です。
ただし観光スポットは皆無、余分で贅沢なものだけを集めました。
こちらからご覧ください↓↓↓
『世界のおいしいとかわいい』
erico
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ただし観光スポットは皆無、余分で贅沢なものだけを集めました。
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『世界のおいしいとかわいい』
erico
続いて、ブラジルでのおいしいから数ショット。

ここはサンパウロのあるカフェ。いたって普通のカフェだけれど、日本との大きな違いはこのカウンターでしょう。ヨーロッパでのコーヒー国もそうだけど、コーヒーマシンと店員さんを囲うようにある狭いカウンターは、やっぱり長居するものではないんでしょうね。

これがcafezinho. 小さい。エスプレッソみたいだけど、それよりは苦くない。
ここにこんなに大きなお砂糖をどさどさいれて飲む‥。ちょっと身体には刺激が強い。

いちばんベーシックな、ハムとチーズのサンドイッチ。
中身は普通だけど、このあまりみかけないパン、(友達は“塩パン”と呼んでいた)はブラジル特有だと思った。
外が薄くぱりっとしていてよくぼろぼろこぼれ、中は見た目より水分がある気がする。
それに、この国ではよくジュースを飲んだ。これはレモン。

食事は、ブッフェに似たスタイルの、ポルキロと呼ばれるものをよく食べていたけど、たまにはこうしてきちんとランチも。これは、小さな焼肉の台をテーブルの横につけ、お肉の塊をスライスしてもらって焼いて食べる、目新しいお肉ごはん。サラダ類はブッフェ式、それにビール。
なにもかもが鮮やかなのは、たべものも一緒。
エネルギー(という言葉にまとめたくないものもあるのだけど)にあふれ、大地のおかげなのか、ブラジルではすべてが苦しいほどに強くそこにある、という感覚を味わった。
erico

ここはサンパウロのあるカフェ。いたって普通のカフェだけれど、日本との大きな違いはこのカウンターでしょう。ヨーロッパでのコーヒー国もそうだけど、コーヒーマシンと店員さんを囲うようにある狭いカウンターは、やっぱり長居するものではないんでしょうね。

これがcafezinho. 小さい。エスプレッソみたいだけど、それよりは苦くない。
ここにこんなに大きなお砂糖をどさどさいれて飲む‥。ちょっと身体には刺激が強い。

いちばんベーシックな、ハムとチーズのサンドイッチ。
中身は普通だけど、このあまりみかけないパン、(友達は“塩パン”と呼んでいた)はブラジル特有だと思った。
外が薄くぱりっとしていてよくぼろぼろこぼれ、中は見た目より水分がある気がする。
それに、この国ではよくジュースを飲んだ。これはレモン。

食事は、ブッフェに似たスタイルの、ポルキロと呼ばれるものをよく食べていたけど、たまにはこうしてきちんとランチも。これは、小さな焼肉の台をテーブルの横につけ、お肉の塊をスライスしてもらって焼いて食べる、目新しいお肉ごはん。サラダ類はブッフェ式、それにビール。
なにもかもが鮮やかなのは、たべものも一緒。
エネルギー(という言葉にまとめたくないものもあるのだけど)にあふれ、大地のおかげなのか、ブラジルではすべてが苦しいほどに強くそこにある、という感覚を味わった。
erico
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